世界をまたにかける日本酒メーカー!?今後の展望は・・・

前回の記事の日本酒からSAKEへでここ数年の輸出統計を見たらわかるように、2020年から2022年にかけて酒類の輸出量は、飛躍的に伸びています。そしてウイスキーと清酒の伸びが顕著に表れています。日本酒の輸出に関連性が深い企業は、どこでしょうか?「日本酒」「関連企業」でピックアップしてみました。

2531(東P)宝HLD

2533(東P)オエノンHD

2776(東S)新都HD

2884(東P)ヨシムラHD

3069(東P)JFLAHD

5856(東S)LIEH

6428(東P)オーイズミ

7686(東S)カクヤスG

9994(東S)やまや

各社の2018年か2022の売り上げ推移は?

売上高

売上(百万円)2018年度2019年度2020年度2021年度2022年度
2531(東P)宝HLD268.142277.443281.191278.443300.918
2533(東P)オエノンHD75.44477.71278.618
2776(東S)新都HD63215758857114769
2884(東P)ヨシムラHD20.03523.71629.87529.28929.283
3069(東P)JFLAHD42.99664.33580.87169.61970.374
5856(東S)LIEH15.73015.46515.93515.77115.522
6428(東P)オーイズミ11.1199.72311.99412.80610.793
7686(東S)カクヤスG110.044108.715108.56280.22685.514
9994(東S)やまや168.960167.750168.168150.003143.420

日本酒関連の会社の売り上げを比較したところ、ここ数年、コロナ禍で非常に苦戦しているようです。輸出量の伸びとの関係性を個別に見ていきましょう。各社がどのように日本酒と関わっているのでしょうか?

宝HLD

傘下に宝酒造とタカラバイオ。清酒・焼酎・みりん最大大手。食材卸など海外比率4割以上。今後、海外販売の売り上げが半分を占めてきそうな勢いです。そういえば最近、宝酒造の低価格な日本酒が、スーパーなどで目につくようになりました。これがまた美味しいのです。リーズナブルで家計にも安心。1990年代以降、清酒市場は吟醸酒などの特定名称酒と紙パックを中心とする経済酒に大きく二極化。そこで2001(平成13)年、灘工場をリニューアルし、「本当に旨い酒」を製造できる高品質な酒づくりの拠点「松竹梅白壁蔵」が完成。伝統の生酛(きもと)造りにこだわった松竹梅「白壁蔵」〈生酛純米〉など高品質かつ個性豊かな商品を次々と生み出しました。一方、ソフトパック市場においても2003(平成15)年、二段酵母仕込の松竹梅「天」を発売。多くのユーザーの支持を得て、新境地を開きました。また、2011(平成23)年には松竹梅「天」エコパウチを発売し、新しい価値を提案しました。そして日本酒のスタートアップ企業「株式会社WAKAZE」に出資をしています。「株式会社WAKAZE」とは、フランス、パリに醸造所を構え、100%フランス産原材料で仕込んだイノベーティングな清酒等の酒類を製造、販売しています。まさに酒からSAKEであります。「株式会社WAKAZE」のビジョンは、「日本酒を世界酒に」宝グループの事業ミッションのひとつに「和酒、日本食文化を世界に」というお互いのビジョンが共鳴し、出資に至ったようです。「株式会社WAKAZE」は、その土地の食文化に合わせたお酒造りを行い、宝グループの海外日本食材卸ネットワークを活かし、販路を拡大し、世界で日本酒を広めていこうという狙いですね。宝HLDの今後の展望は、やはり海外への比重が高まっていくことでしょう。

宝酒造 ラインナップ

オエノンホールディングス

神谷 傳兵衛を創業者として、東京浅草で酒屋(のちの神谷バー)を経営し、その後、北海道旭川で日本酒精製製造株式会社を創業、茨城県牛久市にシャトーカミヤ(現 牛久シャトー)を開いて酒類生産を始めた。北海道内で焼酎を製造していた他3社とともに合同酒精株式会社を設立(のち オエノンホールディングス)発酵技術を核とするバイオテクノロジーをベースに酒類事業を展開。大ヒット商品に、しそ焼酎「鍛高譚」などがある。牛久シャトーは、現在、近代産業遺産、国指定重要文化財としている。国内消費が伸び悩んでいる、オエノンホールディングスも23年度の輸出量を21年度の4倍にする。中国向け輸出額はこの10年で約50倍に急拡大しており、成長市場の取り込みを急ぐ。

オエノンホールディングス ラインナップ

新都HLD

祖業は、カジュアル衣料品卸などから始まり、雑貨などの日中貿易に強み。中国の空港免税店での日本酒拡販が始動しています。2019年に日本酒十九代が中国市場販売開始。

十九代は、山形県ある150年の歴史ある沖政宗酒造で生産した日本酒です。十九代は、駐日中国大使館70周年建国イベント指定酒であります。中国では、日本食レストランの増加にあわせて、日本酒の消費も増えています。輸出量は、過去10年間でなんと、約7倍。高級酒の輸出が増加傾向です。今後、中国への輸出はさらに高まることでしょう。

ヨシムラHD(ヨシムラ・フード・ホールディングス)

複数の中小企業企業をM&Aし相互補完。優れた商品や技術力を持ちながら、少子高齢化による、市場縮小や後継者不足などの理由で廃業を余儀なくされた企業をグループ化し各社が持つノウハウ人材を活用し支援する。グループ企業の中に、榮川酒造株式会社株式会社桜顔酒造があります。

JFLAHD

小売業。乳製品などの生産・加工や国内外での食材卸。「牛角」「タコベル」売却

子会社に「盛田株式会社」があります。愛知県名古屋市にあり、酒類、醤油、調味料、味噌、漬物、清涼飲料(もろみ酢)の製造、販売、2021年にJFLAHDにより吸収合併。

LIEH

小売業。首都圏「業務用スーパー」FC展開が柱。2005年LIEHと資本、業務提携 老松酒造株式会社

オーイズミ

パチスロ機用メダル貸付機、補充回収システム、パチスロ機が柱。オーイズミグループは、グループテーマである、「遊」「食」「動」「明」に基づき、それぞれの専門性と総合力を活かす。食品事業などへの多角化。「食」の分野では、オーイズミフーズは、国内約340店舗、海外3店舗を展開するレストランチェーン。

カクヤスG

大正10年、「カクヤス酒店」で創業。日本酒を飲む器である「角枡」(かくます)と創業者「佐藤安蔵」が社名の由来だとか。居酒屋やレストラン、個人宅へ業務用販売と宅配事業が柱です。その他店舗販売など。

やまや

1970年の会社設立以来、「流通、販売の合理化を実践し、消費生活を豊かにすることで社会に貢献する」ことを経営理念とし、酒類を中心とする嗜好品をお客様への小売販売を中心として事業を展開しており、独自の販売展開を構築することに成功し、現在では酒類販売において業界のトップシェアを誇っている。イオン系。東北地盤の酒類専門店。居酒屋チムニーを子会社化。

終わりに

マスク制限も解除されましたが、外を歩くと9割の人がまだまだマスクをしていますね。長く続いたマスク生活に別れを告げようと、勇気を振り絞って、マスクをしないで店舗に入ってみれば、皆さん、マスクしている。。。なんだか、マスクをしてないだけで、異様に目立っているような気がしてきた。。。そ~っとポケットからマスクを取り出して装着(笑)小心者の自分。もう、マスクは、洋服だと思えばいいさ。裸で店舗に入る人はいない。そう思う今日この頃でした。日本人の国民性とも言うべきか、マスク同様、居酒屋などに飲みに行く事は、今後も様子見程度となるのでは、ないだろうか?国内消費が増えない分、各企業は、これから海外への比重を上げていくと思います。そしてそこに商機を生み出せるのか?日本酒の輸出もまだまだこれからですね!

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