日本酒初心者向け 日本酒の楽しみ方④(洗米と浸水)

精米を終えた米は、蒸される前に「洗米」と「浸漬」という工程を経る。日本酒造りにおける最初の山場となる蒸しを成功させるためには、洗米と浸漬を的確に行うことが重要である。次のような工程を行います。

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枯らし(洗米前)

精米による摩擦熱を下げ、熱によって奪われた白米の水分量を落ち着かせるため、一定期間、冷暗所で保管されます。

洗米

読んで字のごとく米を洗う、という工程ですが、普段食べる米を洗うようにはいきません。白米の表面についている糠や米くずを洗い落とす作業。食用よりも多く表面を削っている為、割れやすく水も吸収しやすい。最新の注意を払いつつ手早く行うことが重要となる。洗米は、多くの場合機械を用いて行われますが、吟醸や大吟醸用の米は、手作業で行う場合がある。よく磨かれた米は、非常にデリケートなのです。

浸水

洗米後、すぐに白米を、浸漬用の新しい水に浸け、米の重量に対して30%程度の水を吸わせる。(水の温度は、一般的に10度~15度)蒸米は、内側が軟らかく外側は、硬い状態に仕上げるのが理想。吸収率を、正確に合わせる為、洗米、浸漬の段階から目標となる数値が定められ作業は、秒単位で時間を管理しながら進められる。割れた米や、吸水しすぎた米を蒸すと、蒸し米は、べたついたものになってしまう。蒸し米の出来具合は、最終的に日本酒の質にも影響を与えるのである。

水切り

時間を計り、浸漬した米は、一晩程度水切りを行う。米の表面に残った水分を取り除き水分を均一化します。水切りをきちんと行わないまま米を蒸すと、粘り気のある軟らかい仕上がりになってしまう。水切りの際は気温にも注意が必要です。洗米や浸漬具合によって時間は調整されます。この作業は、精米後の工程と同じく枯らしと呼ばれることもあります。

まとめ

洗米→浸漬、の工程も非常に繊細な作業であることがわかったと思います。このあと日本酒造りにおいて最初の山場となる「蒸し」の工程の準備段階となります。洗練された工程があってこそ、我々が美味しい日本酒を飲めます。一滴たりとも無駄なく飲みましょう。造り手に感謝しながら…

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